小磯診療所 磯崎院長
当診療所は、通常の診療に加え訪問診療にも力を入れています。
2017年に、東京海洋大学殿より「新しい見守りの仕組み」の共同研究・実証実験への参画を打診いただき現在に至っています。
高齢者のご自宅にセンサを設置し、各医療判断に有効なデータを活用するその中で生まれたのが「Ribbon」というシステムです。
我々のような「医療・訪問介護事業者が使いやすい見守りの仕組み」を目指しました。取り扱いや設定が困難なものは受け入れられませんので。また、あまりに高価ですと導入を躊躇されてしまいます。そういった背景から、脱着と設定が簡単で安価なものを目指しました。
さらに、スマートフォンにアプリケーションを入れたくないというスタッフの希望もありましたのでブラウザで動作する仕組みとしました。
医療・訪問介護事業者の見守り業務を効率化し、負担軽減になることを期待しています。我々は多くの患者様に対応せねばなりませんが、本当に見守りが必要な患者様はある程度絞ることができます。
事業所でRibbonセンサを数台所有し「状況に変化が起きそうな」患者様のお宅(特に独居でお住いの高齢者宅)に設置してもらえれば、スタッフの負担を軽減しつつより多くの患者様の対応に繋がると考えます。現場の写真も簡単に共有できるので、手軽に密度の高い現場対応ができると思います。
共同研究では、センサから得られる各種データを医療者目線で見て患者様特有の状況変化が得られないかという視点でも参加していました。もっと大規模で長期的なデータが集まれば、将来的には医療に有益な情報となってくるかもしれません。
Ribbon の広がりに期待をしています。